~体重増加のリスクを理解し、上手に付き合うために~
精神科の薬は、うつ病や不安障害、統合失調症などの治療に大きな効果があります。
一方で、一部の薬では
- 食欲増加
- 体重増加
- 血糖値上昇
- 脂質異常
などが起こることがあります。
しかし、
「太るから悪い薬」
ではありません。
重要なのは、
効果と副作用のバランスを考えながら治療すること
です。
なぜ太るのか?
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精神科薬による体重増加には、
- 食欲増加
- 満腹感低下
- 眠気による活動量低下
- 糖代謝への影響
などが関係しています。
特に太りやすい薬
① オランザピン(ジプレキサ)
オランザピン
特徴
- 食欲増加が強い
- 体重増加しやすい
- 糖尿病リスク増加
精神科薬の中でも最も注意が必要な薬の一つです。
② クロザピン(クロザリル)
クロザピン
- 強い治療効果
- 体重増加リスク大
- 糖代謝異常に注意
③ クエチアピン(セロクエル)
クエチアピン
- 睡眠改善効果
- 食欲増加
- 体重増加
比較的よく遭遇する副作用です。
④ ミルタザピン(リフレックス・レメロン)
ミルタザピン
特徴
- 食欲増加
- 眠気
- 体重増加
やせているうつ病患者さんには有利な場合もあります。
実臨床で注意が必要な薬
⑤ スルピリド(ドグマチール)
スルピリド
精神科外来では、
「ドグマチールを飲んで体重が増えた」
という訴えは珍しくありません。
特徴
- 食欲増加
- 高プロラクチン血症
- 体重増加
特に女性では、
- 月経異常
- 乳汁分泌
にも注意が必要です。
⑥ パロキセチン(パキシル)
パロキセチン
SSRIの中では比較的太りやすい薬です。
特徴
- 長期服用で体重増加
- 不安改善による食欲回復
- 食事量増加
外来では、
「パキシルを飲み始めて数kg増えた」
という相談を受けることがあります。
気分安定薬
バルプロ酸ナトリウム(デパケン)
バルプロ酸ナトリウム
- 中等度の体重増加
- 食欲増加
炭酸リチウム(リーマス)
炭酸リチウム
- 長期服用で体重増加
- むくみ
がみられることがあります。
比較的太りにくい薬
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- アリピプラゾール
- ルラシドン
- ブレクスピプラゾール
- セルトラリン
は比較的体重増加が少ないとされています。
太りやすさランキング(実臨床イメージ)
| 薬剤 | 体重増加リスク |
|---|---|
| クロザピン | ★★★★★ |
| オランザピン | ★★★★★ |
| クエチアピン | ★★★★☆ |
| ミルタザピン | ★★★★☆ |
| スルピリド | ★★★★☆ |
| パロキセチン | ★★★☆☆ |
| 炭酸リチウム | ★★★☆☆ |
| バルプロ酸ナトリウム | ★★★☆☆ |
| アリピプラゾール | ★☆☆☆☆ |
体重増加を防ぐポイント
- 体重を定期的に測定する
- 甘い飲み物を控える
- ウォーキングを習慣化する
- 主治医に相談する
- 自己判断で中止しない
まとめ
✅ 特に太りやすい薬
- オランザピン
- クロザピン
- クエチアピン
- ミルタザピン
✅ 外来でよく問題になる薬
- スルピリド
- パロキセチン
✅ 大切なのは
「体重増加だけで薬を評価せず、効果とのバランスを考えること」
です。適切な運動習慣や食事管理を併用することで、多くの場合は副作用を軽減できます。


