「元気」と「病的な躁状態」は別物です
双極性障害 の躁状態は、
単に
「気分がいい」
「元気がある」
という状態とは大きく異なります。
本人は絶好調だと感じていても、
周囲から見ると
- 明らかにテンションが高すぎる
- 普段と別人のよう
- トラブルを起こしている
ということが少なくありません。
まずは比較してみましょう
| 一般的な気分の良さ | 躁状態 |
|---|---|
| 理由がある | 理由がなくても高揚 |
| 自分でコントロール可能 | コントロール困難 |
| 周囲と調和できる | 周囲と衝突しやすい |
| 判断力は保たれる | 判断力が低下する |
| 数時間~数日 | 数日~数週間以上続く |
一般的な「気分がいい」
例えば、
- 昇進した
- 試験に合格した
- 恋愛がうまくいった
など、
気分が良くなる理由があります。
また、
- 疲れたら休む
- 空気を読む
- お金の使い方を考える
などの判断力は保たれています。
躁状態の特徴①
異常な高揚感
躁状態では、
「自分は何でもできる」
という万能感が現れることがあります。
- 異常に自信満々
- 自分は特別だと思う
- 失敗する気がしない
などがみられます。
躁状態の特徴②
睡眠がほとんど不要になる
普通は睡眠不足になると疲れます。
しかし躁状態では、
- 2〜3時間しか寝ない
- 徹夜しても元気
という状態になることがあります。
これは非常に重要なサインです。
躁状態の特徴③
話し続ける
- 話が止まらない
- 声が大きい
- 次々話題が変わる
という状態がみられます。
周囲は
「話を挟めない」
と感じることがあります。
躁状態の特徴④
浪費や無謀な行動
代表例は、
- 高額商品の衝動買い
- 投資への大金投入
- 多額の借金
です。
本人は、
「絶対成功する」
と確信していることが少なくありません。
躁状態の特徴⑤
周囲が異変に気づく
躁状態では、
本人より先に家族が気づくことがあります。
よく聞かれるのは、
- 別人みたい
- 怒りっぽい
- しゃべり続ける
- お金を使いすぎる
という変化です。
軽躁状態とは?
躁状態より軽いものを
軽躁状態
と呼びます。
- 仕事がはかどる
- 活動的になる
- 社交的になる
ため、
本人は病気だと気づきにくいのが特徴です。
しかし、
後から大きなうつ状態につながることがあります。
「元気になった」との見分け方
うつ病治療中には、
「回復」と「躁転」を区別することが重要です。
回復では、
- 睡眠が保たれる
- 判断力がある
- 無謀な行動がない
一方、躁転では、
- 睡眠が減る
- テンションが異常に高い
- 浪費が始まる
などがみられます。
まとめ
| 項目 | 普通の気分の良さ | 躁状態 |
|---|---|---|
| 原因 | 良い出来事がある | なくても高揚 |
| 睡眠 | 普通 | 著しく減る |
| 判断力 | 保たれる | 低下する |
| 金銭感覚 | 正常 | 浪費しやすい |
| 周囲との関係 | 良好 | トラブルになりやすい |
| 病気 | いいえ | 双極性障害の症状 |
ポイント
躁状態は「元気がありすぎる病気」であり、「健康な元気」とは異なります。
特に、
- 睡眠時間の大幅な減少
- 浪費
- 話し続ける
- 異常な自信
がある場合は、単なる好調ではなく躁状態の可能性を考える必要があります。


